監修:渡邊ひろき 元自動車メーカー勤務/現トヨタ系ティア1エンジニア/1級自動車整備士

EV(電気自動車)の購入を検討するとき、最も気になるのが「結局いくら補助金がもらえるのか」という点ではないでしょうか。2026年度のCEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)は、普通車EVの上限が大幅に引き上げられ、補助内容が大きく変わりました。

この記事では、2026年のEV補助金がいくらになるのか、対象車・申請の流れ・注意点を、経済産業省などの一次情報をもとに1級整備士の視点で解説します。

【この記事で分かること】

  • 2026年のCEV補助金はEVで最大いくらになるのか
  • 対象になる車種と、車種別の補助額の確認方法
  • 申請の流れと、4年間の保有義務などの注意点

結論から言うと、2026年度のCEV補助金は普通車EVで上限130万円まで増額された一方、車種ごとの実際の補助額は条件で大きく変わるため、必ず公式サイトで最新額を確認する必要があります。この後の本文で、その根拠と具体的な手順を詳しく説明していきます。

2026年のEV補助金はいくらもらえるのか?

まず気になる金額から整理します。経済産業省が公表した令和7年度補正予算の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」では、補助上限額が次のように見直されました。

区分従来の上限2026年度の上限
EV(普通車)90万円130万円
PHEV(プラグインハイブリッド)60万円85万円
軽EV(軽自動車の電気自動車)58万円58万円(据え置き)

普通車EVの上限が90万円から130万円へと40万円引き上げられたのが、今回の最大のポイントです。PHEVも60万円から85万円へと増額されました。一方で、軽EVの上限は58万円で据え置かれています(出典:経済産業省 令和7年度補正予算 r7h_cev)。

この増額は、令和7年度補正予算で約1,100億円の予算が措置されたことを背景としています。

ただし「上限額」と「実際の補助額」は別物

ここで整備士として強く注意を促したいのが、表の金額はあくまで「上限額」だという点です。実際に受け取れる補助額は車種ごとに異なり、すべてのEVが130万円もらえるわけではありません。

補助額は車両の性能やメーカーの取り組みなどを評価して車種別に決まり、同じ「EV」でも数十万円単位の差が出ます。「上限130万円」という数字だけで購入を決めると、想定と実際の支払額が食い違うことがあるため注意が必要です。

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CEV補助金の対象になる車種は?

CEV補助金の対象となるのは、新車として新規登録される自家用の対象車両です。具体的には、以下のような区分が補助の対象に含まれます。

  • EV(電気自動車)
  • PHEV(プラグインハイブリッド自動車)
  • FCEV(燃料電池自動車)
  • 超小型モビリティ・ミニカー など

一般的なハイブリッド車(HV)は、外部充電ができないため対象外です。外部から充電または水素充填ができる「電動車」が対象になると理解しておくと整理しやすいでしょう。

車種別の具体的な補助額は「公式で確認」が鉄則

「自分が狙っている車種は結局いくらもらえるのか」を知りたい方が多いと思いますが、車種別の具体的な補助額は条件によって変動するため、本記事で個別の金額を断定することはしません。

車種別の最新の補助額は、制度を運用している一般社団法人 次世代自動車振興センター(NeV)の公式サイトで確認するのが確実です。補助額は予算や年度の運用によって更新されるため、購入を検討する段階で必ず公式の最新情報をチェックしてください。金額にかかわる判断は、必ず一次情報にあたることをおすすめします。

2026年4月以降の登録で補助額が変わるって本当?

EV補助金2026を調べていると「2026年4月から補助額が変わる」という情報を目にした方もいるかもしれません。これは事実です。

公表されている内容では、2026年4月1日以降に新車新規登録される車両から、メーカーの取り組みなどを評価する新しい基準にもとづいた補助額が適用されるとされています。この基準により、2026年1〜3月までの補助額と比べて受け取れる金額が変わる車種が出る可能性があります。

つまり、同じ車種でも「いつ新規登録するか」で補助額が変わり得るということです。登録時期は納車時期に直結するため、契約前に「どの時期の登録になり、その補助額はいくらか」を販売店と公式情報の両方で確認しておくと安心です。

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CEV補助金 申請の流れと注意点は?

ここからは、申請の流れと、見落としやすい注意点を整理します。

申請の基本的な流れ

CEV補助金の申請は、運用機関である次世代自動車振興センター(NeV)に対して行います。2026年度(令和7年度補正予算)分の申請受付は、2026年3月31日から開始されています。

大まかな流れは次のとおりです。

  1. 対象車種を確認し、新車を購入・新規登録する
  2. 必要書類(登録書類・領収書など)をそろえる
  3. NeVへ補助金交付の申請を行う
  4. 審査を経て補助金が交付される

必要書類や提出方法、申請期限は年度・車種によって異なります。具体的な手続きは必ずNeV公式サイトの案内に従ってください。

注意点1:4年間の保有義務がある

整備士として、そして車を「売る側」の視点からも、最も強調したい注意点がこの保有義務です。

CEV補助金を受けて購入した自家用乗用車には、原則として4年間(車種によっては3年間)の保有義務が課されます。この期間内に売却・譲渡・廃車などで手放すと、受け取った補助金の一部または全額の返還を求められる場合があります。

「補助金でお得に買えたから数年で乗り換えよう」と安易に考えると、思わぬ返還リスクを抱えることになります。補助金でEVを購入する場合は、最低でも4年間は乗り続ける前提でライフプランを組むことが大切です。期間満了後であれば、通常どおり売却を検討できます。

注意点2:予算には限りがある

補助金には予算の上限があり、年度の予算がなくなり次第、受付が終了するのが一般的です。先延ばしにしているうちに枠が埋まることもあるため、購入の意思が固まったら早めに公式情報を確認し、申請の準備を進めることをおすすめします。

注意点3:自治体の補助金と併用できる場合がある

国のCEV補助金とは別に、自治体が独自のEV補助金を設けていることがあります。併用できれば負担をさらに抑えられる可能性がありますが、条件や併用可否は自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体の公式情報も確認しましょう。

まとめ

2026年度のCEV補助金は、普通車EVの上限が130万円、PHEVが85万円へと増額されました。一方で実際の補助額は車種や登録時期で変わり、4年間の保有義務もあります。

「上限130万円」という数字だけで判断せず、車種別の最新額はNeV公式サイトで確認し、保有義務や予算枠も踏まえて検討することが損をしないための鍵です。EVへの乗り換えでは、今の愛車を高く手放すこともトータル負担を下げる大切なポイントです。

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